8.11.2015

ヘルシンキ猫カフェ「Kissakahvila」

先月ヘルシンキ中心部にオープンしたばかりの猫カフェに来ました。
この日は昼間に若干の空き時間が出ることがわかっていたので、その時間を狙って予約。3週間くらい前の話です。ネット上では大分先まで予約が一杯ですが、店頭で席が空いていればその場でも入店できるようです。


猫がいて、店内では靴を脱ぐ以外は街のお洒落なカフェという感じ。カフェフードやコーヒーも美味しかったです。
猫は6匹、そのうち5匹が遊び盛りの子猫です(里親も同時受付中とのこと)。猫の数に対して席数はかなり多く、それでなくともヘルシンキで初めての猫カフェ空間ということで、はじめは何となくかしこまった雰囲気が流れていましたが、一通りお茶を飲み終わると徐々に猫と遊び始めるお客さんも。

私はこの時間を使ってノートパソコンを開いてメール書き、そしてWindows10のアップグレードのお知らせが出ているのをいいことに、猫カフェでOSをアップグレードするという暴挙に出てしまいました。何とか予定の時間内に終わってホッ!次回はもう少し猫と遊びたい(笑)

店を出る段になって、顔見知りの若い在留邦人の方が来店していらしていたことに気づきました。席が離れていたので気づかなかったのですが、予約なしで来られたそうで、ヘルシンキゆかりの日本人の間でもすでに注目が集まっているようです(笑)







8.09.2015

「アイロハシュ-太陽の息子」

こんにちは。
前回の書籍ご紹介に続く、ご報告第2弾です。

リレハンメル・オリンピックでのヨイク歌唱や北欧理事会文学賞の受賞などで知られるサーミ人芸術家、ニルス・アスラク・ヴァルケアパー(Nils-Aslak Valkeapää)の生涯を描いた舞台「アイロハシュ-太陽の息子」(作・演出:アリペッカ・ラハティ/Ari-Pekka Lahti、2014年にフィンランド国立劇場で初演)の日本公演にあたり、戯曲の翻訳を担当させていただきました。

公演は、東京のシアターX(カイ)にて、去る7月24日から26日にかけて行われました。
ということで、実はもう終わってしまっているのですが(泣)、今年上半期にお引き受けしたお仕事の中でも、とりわけ忘れがたいものの一つとなりました。
一人の芸術家が芸術家となるまでの苦難と葛藤、自分の出自への誇りと呪縛、成功ゆえの空虚と喪失、などを見事に描き切った脚本で、翻訳作業に携わった者の心の栄養ともなる作品でした。

作品のストーリーや込められたメッセージは自分にとってはとても理解しやすく、大きな共感があったのですが、訳の方は何度読み返しても、公演が終わった後でさえ、もっとよいものにできたのではという気分に強く駆られます。
ですが、たとえ翻訳に拙いところがあったとしても、オリジナルの脚本とお芝居がそれをものともしないほど優れたものなのは明らかでしたので、ある意味では安心していることもできました。もちろん作者のアリペッカ氏からもアドバイスをいただき、温かい励ましをいただいての作業でした。

公演が終わってしまってからの投稿になってしまい、本当に申し訳ないです。
作品との出会いに改めて感謝しつつ、公演を実際にご覧になった方々にも、訳者が戯曲を読んで感じたのと同じ感動が少しでも伝わったようでしたら嬉しく思います。

(下はスウェーデン国立劇場制作のトレーラー)