6.29.2014

Designmuseo(デザインミュージアム)

先日、ヘルシンキの重要スポットの一つであるデザインミュージアムを訪れたところ、館内での写真撮影が解禁となっていました。デザインミュージアムはついこの春まで写真撮影禁止でしたので、これはとても画期的なことです。
念のためにスタッフの方に確認したところ「ポリシーが変更できた」(『できた』、というのがよいですね)とのことで、しかもInstagramも大推奨のようです。

当方のアカウントにも画像を載せたところ、何とデザインミュージアムさんのアカウントから「いいね!」をいただきました。とても嬉しいことです。下がその写真。
普段から公認ガイドの役割をとても重視してくださっているミュージアムさんです。

さて、この夏のデザインミュージアムでは、メインの企画展として生誕100周年を迎えたデザイナー、イルマリ・タピオヴァーラ(Ilmari Tapiovaara, 1914-1999)の回顧展が行われています。日本でもよく知られるマドモアゼル、「Pirkka(ピルッカ)」、ヘルシンキ大学寮に提供した「Domus(ドムス)」などのシリーズや公共デザインを残したデザイナーです。ヘルシンキにお立ち寄りの際はぜひ。


6.14.2014

ある論文

今日は少し真面目な話を。
同じアパートに、こちらの政府系機関に勤務する研究者(社会学)が家族で住んでいるのですが、彼女が共同執筆した、「長期の過剰債務が健康におよぼす影響」を90年代の大不況以来*15年にわたってケースコントロールで追跡調査したという報告書が発表されました。
今日、こちらのメディアでも報道されたそうです。

結論からすると、過剰債務への耐性は男性より女性の方が低く、長期の支払困難は、男女を問わず特に精神疾患や糖尿病などの発病状況と関連性が見られるとか。

ご近所の方の労作という以外にこのテーマが目に留まったのは、やはりフィンランドでは今タイムリーな話題なのではないかということ。若者を狙った、携帯電話経由で簡単に借りられる消費者金融や、子の代にまで及ぶような額の住宅ローンなどはしばしば聞く話です。
フィンランドでは幼児教育から少しずつ消費者教育を盛り込んでいく取り組みがすでに行われていますが、過剰債務の予防や債務に関する問題の解決を図ることが公衆衛生の向上にも繋がるという趣旨のようです。

借金はしない方が健全だ、とは誰でもわかっていることですが、一つの科学的な根拠として説得力を感じます。

*追記(2014年6月15日)「90年代の大不況以来」という文言を追記しました。


6月の野ばら、ユハンヌスルース

6.11.2014

Instagram

横に地味にバッジが貼ってありますが、このブログと並行してInstagramを復活させてみました。

書くのに少しまとまった時間が欲しいブログに対して、こちらは撮ってすぐにアップロードできるので、目で見る最新のヘルシンキ(その他)をお伝えできるかも。
特に夏場は外での仕事も多く、更新頻度も少し高めになると思います。よろしかったらぜひご覧ください。

さて今日のお昼は街の中心部からは少しだけ離れた市内の和食店、Hoshitoさんのサーモンの漬け丼でした♪♪
夜のコースも以前主人といただいたことがありますが、最近、週2日に限りランチも始められたそうです。今日は移動中にたまたま近くを通って、お店が開いているのに気づきました。付け合わせは新じゃが。フィンランドの旬の食材と本格的な日本の食文化のコンビネーションが楽しめるお店です。




6.07.2014

幸せを運ぶ?

今日は、以前フィンランドに長期滞在経験があり、現在来フィン中の現代美術作家の三田村光土里さんと久々にお会いしました。
ヘルシンキ市立美術館で開催中のマーリア・ヴィルッカラ(Maaria Wirkkala)の個展、その後お茶、ショッピングなど。
光土里さんから制作活動先だった北アイルランドのお土産をいただき、ほくほく。

自営業兼主婦の慌ただしさの中、平生なかなか気分の切り替えがつかず、純粋に休める日、あるいは休んだ気になれるような日が少ないところ、今日はちょっとフリーな気分で過ごすことができました。

さて、帰宅して台所仕事をしていたところ、田舎の家から出てきた、1950年代のものという年代もののグラスを誤って割ってしまいました。市内で売っているところは知っているので買い足すことはできると思いますが、お金もかかりますし残念は残念です。でも破片を片付けているうちに、留学中だった15年前のやはり6月、賑やかなテラスで飲み物が入ったボトルを派手にテーブルから地面に落としてしまったことを思い出しました。

当時私は自分の身の振り方でとても悩んでおり、その日も(夏のテラスにいるにも関わらず)ひどく気分が落ち込んでいました。そんな折、人が大勢いる夏のカフェのテーブルで不注意から瓶を倒してしまいました。ガラスが粉々になって地面に飛び散る様子はとても惨めで不吉な感じがして、さらに絶望的な気分になってしまったのです。

「バカじゃないの・・・?!」
ところが、意外なことに周囲にいた友人たちはにこにこして
「破片は幸せを運んでくるのよ♪」

たぶん私があまりにも悲惨な形相をしていたのでなだめてくれたのだと思いますが、ヨーロッパではそういうことになっているらしい・・・
正直、かなり深刻な気分になっていただけに何だか拍子抜けして、気分は少し軽くなりました。
そしてその後しばらくして、実際にも人生が予想もしない方向へと大きく変わっていったように思います。

・・・ということで、忘れていた記憶がよみがえった週末でした。

近いうちに何かいいことがあるといいなっ!(笑)