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11.11.2015

近況


こんばんは。

今年も11月に入り、1年の終わりが見えてきました。
今年は前半は翻訳業務で徹夜が続き、夏から秋にかけてはやや予定調和的な仕事が多かった気もしますが、あまり体調が良くなかったのでそれはそれで有り難く、お休みも多少頂戴し、これから年末に向けては、少し内容の詰まった仕事が続きそうです。

現在はある学術調査のためのコーディネート業務(この口当たりよく中身の薄い言葉が以前からどうも好きではないのですが・・・要するにアポ取りですよね)、そして少しでも時間があれば、締め切りが徐々に見えてきた大口翻訳プロジェクトなどを中心に取り組んでおります。
また、詳細はまだよくわからないのですが新しいプロジェクトにもスカウト?され、行方を見守っているところです。



ヘルシンキも外は大分日が短くなってきました。ちなみに、今日11月11日のヘルシンキの日照時間は7時間51分とのこと。
日の出が午前8時8分、日の入りが15時59分です。
外が暗いと、休憩タイムのコーヒーカップにもつい明るい色を選びたくなります。
フィンランドに来たばかりの頃は派手な色の食器を使う感性が理解できませんでしたが、今はよく分かります。

ところで先日、お手伝いさせていただいたガイドブックをご紹介させていただきましたが、最近この本を持っている旅行者の方を時々街で見かけます。今度、名乗り出て写真でも撮らせていただこうかと思ったりしています・・・(笑)

自分が提供する情報はどこに行き、どんな影響を持つことになるのか。
インタビュー先から時々言われる言葉です。私自身はそんな情報の媒介役になっているだけに過ぎないのですが、やはり同じことは気にしています。情報の届く先を見据えてお仕事できればと思っています。

ということで、年末まで忙しくなりそう。体調を整えて臨みたいと思っております。

では、また!

6.14.2014

ある論文

今日は少し真面目な話を。
同じアパートに、こちらの政府系機関に勤務する研究者(社会学)が家族で住んでいるのですが、彼女が共同執筆した、「長期の過剰債務が健康におよぼす影響」を90年代の大不況以来*15年にわたってケースコントロールで追跡調査したという報告書が発表されました。
今日、こちらのメディアでも報道されたそうです。

結論からすると、過剰債務への耐性は男性より女性の方が低く、長期の支払困難は、男女を問わず特に精神疾患や糖尿病などの発病状況と関連性が見られるとか。

ご近所の方の労作という以外にこのテーマが目に留まったのは、やはりフィンランドでは今タイムリーな話題なのではないかということ。若者を狙った、携帯電話経由で簡単に借りられる消費者金融や、子の代にまで及ぶような額の住宅ローンなどはしばしば聞く話です。
フィンランドでは幼児教育から少しずつ消費者教育を盛り込んでいく取り組みがすでに行われていますが、過剰債務の予防や債務に関する問題の解決を図ることが公衆衛生の向上にも繋がるという趣旨のようです。

借金はしない方が健全だ、とは誰でもわかっていることですが、一つの科学的な根拠として説得力を感じます。

*追記(2014年6月15日)「90年代の大不況以来」という文言を追記しました。


6月の野ばら、ユハンヌスルース